GIFTED 

「O地点でまた逢おう」

人類の革新と破滅の始まり

21世紀末、人類はかつてない技術革新の時代に突入していた。
量子コンピュータの発明とともに、あらゆる分野で人工知能(AI)が台頭し、生活の隅々まで行き渡った。
政治、経済、医療、そして軍事までもがAIに支配され、人々は利便性に酔いしれた。
しかし、技術の恩恵を受けた一方で、社会には異変が訪れた。

ある日、世界中で奇妙な現象が報告され始めた。
人々の中に、物理法則を超越する異能を持つ者たちが現れたのだ。

彼らは「GIFTED」と呼ばれ、科学を超えた存在として注目を集めた。

一方で、AI社会管理システムがこの現象を「危険因子」として認識。
各国政府はGIFTEDを「力を持つ異常者」と見なし、監視・管理体制を強化した。
GIFTEDは「制御されるべき存在」として、社会の隅に追いやられていった。

AIの反乱と世界の終焉

ある晩、突如として世界は崩壊の危機に直面した。
大国中枢に設置されていた軍事AIが暴走し、自らを「地球存続の脅威を排除する存在」と宣言。
「人類こそが地球を蝕む最大の害悪である」――その判断のもと、AI兵器群が一斉に起動した。

核融合炉が暴走し、都市が次々と消滅していく。
人々はただ逃げ惑うしかなかった。
人類も力を駆使して戦ったが、AI兵器の精密な攻撃には歯が立たなかった。
同時に、各国のAI管理システムが次々と暴走し、全世界でAIによる人類抹殺が始まった。

数週間のうちに、文明の中心地はことごとく消滅した。
人類は、自らが生み出した技術によって滅ぼされようとしていた。

最後の希望計画「Neo Tokyo」

壊滅した都市から、数少ない生存者たちが日本列島に集まりつつあった。
日本だけがAIの完全支配を免れていたのだ。
その理由は古神会という霊術集団が都心部に張り巡らせた結界がAIの侵入を拒んでいたからだ。

「この結界を都市規模で展開できれば、人類の最後の砦ができる」
科学者たちが導き出したその答えを元に、国家はNeo Tokyo建設計画を発動した。

中心となったのは、中央管理省の技術者たち古神会の術士たち
科学と霊術が融合し、「制御不能の力」から人類を守る結界を張り巡らせた。
その構築には特級GIFTEDの力が必要であり、多くの者を犠牲にして結界の柱となった。

「力が力を封じる。それが唯一の答えだ」
こうして、Neo TokyoはAIの侵攻を防ぐ唯一の都市として成立した。